●競売物件の選択
前回は、不動産競売での物件の選び方について確認しました。3点セット(物件明細書、現況調査報告書、評価書)を見ることで、物件の詳細がわかるのだという内容でした。しかし物件にもよりますが、3点セットを全て合わせると、およそ50ページ位になります。日頃から競売に接している方でない限り、複雑な図面や計算書、専門用語が含まれた文章等があり、大切な情報がどこに記載されているかを探すだけでも一苦労です。競売に初めて参加する方が、一から勉強して記載事項の全てを理解し、活用するというのは、時間もかかり非効率的ですし、現実的ではありません。そのような時、弁護士や不動産業者に意見を求められる方もいらっしゃいますが、不動産の専門家である「不動産鑑定士」に相談するのが最も賢い選択だと思います。中でも、競売の鑑定評価等の経験が豊富な鑑定士なら、物件の調査はもちろん、落札後のアフターケアまで依頼することもできます。
このところ、競売の落札率が落ちています。景気後退局面において、不動産にお金が回らなくなったということの表れでしょうか?裏返せば、資金があり、本気で競落したいという方は、以前より競落の確率が高まっているということです。競落したい方はもちろん、現在所有の物件が競売にかかりそうという方も、ぜひ事前にご相談ください。予期せぬトラブル等のリスク軽減にもなり、より安心して競売に関わっていただけるのではないかと思います。
●入札手続
さて、物件調査の上、希望する物件が決まったら、いよいよ入札です。入札保証金を執行裁判所の預金口座に振り込み、その証明書、住民票等を添付して、期間内に入札書一式を提出します。この段階で、物件が取り下げになっていることもありますので注意が必要です。また、いったん提出した入札書の内容を変更することはできませんので、慎重に記入しましょう。
落札を検討されていらっしゃる方、具体的な物件について詳しい事が知りたい方は、ぜひ一度ご相談下さい。
「不動産相談室」競売のコーナー
http://www.kawaikantei.com/qa6.html
アメリカのサブプライムローン問題に端を発する、世界同時株安などの金融危機や破綻のニュースが後を絶ちません。日本の不動産市場への資金流入や融資も厳しくなり取引件数や価格にも影響が出ています。
そんな中、東京証券取引所上場のJリート(不動産投資信託)を手がけるニューシティ・レジデンス投資法人が民事再生法申請で上場廃止となることが10月9日に発表されました。今年に入ってからマンションディベロッパー等の不動産業の大型倒産も相次いでいますが、上場リートの破綻は今回が初めてとなり衝撃が走りました。
今後も、しばらく不安定な市況が続くものと思われます。日本が経験したバブル崩壊に似ている点も多いですが、今回は規模の面から見ると約3倍とも言われています。日本への影響も少なからず生じます。河井鑑定調査でも当時、不良債権関係の鑑定が多くなりました。今後もそのノウハウを活かし、不良債権担保不動産の評価等、社会的な期待も高まっていることを感じます。
●競売物件の特徴
前回、不動産競売の現状を確認すべく、競売物件の開札会場へ出向いて、体感したのは、想像していたよりもオープンな雰囲気だったということです。それと、総じて安く物件を入手できる場合が多いということも、改めて実感することができました。その代わりに、競売では不動産屋で物件を探すときのように希望条件だけを店員に伝えれば、手頃な物件を紹介され、現地に案内されるといった便利さはありません。物件選択や物件調査は基本的に入札者が行う必要があるのです。
●資料閲覧室
さて今回は、その物件に関する情報を入手するため、大阪地方裁判所堺支部の「資料閲覧室」へ行ってきました。堺支部では開札会場と同じ1階にありますが、こちらは長机5台とロッカー1台があるだけの小さな部屋です。閲覧室には、いわゆる3点セットと呼ばれる書類が、誰でも自由に閲覧できるように準備されています。ただし、持ち出しは、もちろん、写真撮影等も禁止されていますので、その点は注意が必要です。コピーについては、支部によって若干違いがあるようですが、堺支部の場合は、申し込み制になっていました。
【3点セット】
「物件明細書」 ・・・権利関係に関する情報
「現況調査報告書」・・・占有状況、権利に関する情報
「評価書」 ・・・競売物件の価格に関する情報
これらの資料は、執行官や不動産鑑定士が現地等を調査して作成しますが、その後、入札者を募るまで時間がかかることもあり、その間に、居住者の状態が変化している等、資料と現在の状況とが異なっている場合もあります。
この3点セットのほとんどの部分はインターネット上からダウンロードすることもできるようになっています。河井鑑定調査のホームページでも紹介していますので、ぜひご覧下さい。
http://www.kawaikantei.com/qa6.html#Answer2
●9月の開札状況
今回の参加人数は約35人。やはり1/3が女性です。前回に比べて、やや少な目。それに比例して入札数もやや少なくなっているように感じました。
平成20年度地価調査の発表があった9月18日に合わせて、テレビ大阪夕方5時13分からの『ニュースビズ』という番組で放送されました。
堺市内の今回の地価動向の特徴について、わかりやすく解説して放送されました。シャープ効果についてもふれています。
永年にわたり公的評価にかかわっている不動産鑑定士として、大阪の中でも注目されている今の堺市の地価動向についてコメントしたのです。
●競売のイメージ
不動産競売と聞くと、「怖い」、「難しい」等どちらかというとダークなイメージが付きまとい、一部の限られた人しか参加できないのではないかという誤解すらあるように思います。
しかし、自分の気に入った物件が、不動産屋等の仲介による市場価格よりも安く手に入れられるとしたら、競売という不動産の入手手段も無視できない存在だということで、今回は、その実態を解明すべく、競売物件の開札が行われる大阪地方裁判所堺支部へ行ってきました。
現在、不動産競売は、金額を会場で競り合っていくオークション形式ではなく、期間入札と言って、あらかじめ定められた入札期間内にそれぞれが入札書の提出しておき、開札日に公開の場で、まとめて結果発表を行うという方式が採用されています。
開札場所や開札日時等の情報は裁判所ではもちろんのことインターネットや新聞、雑誌等からも知ることができ、入札者以外の人もマナーさえ守れば、無料で開札会場に立ち入ることが出来ます。
●一見地味な会場
さあ、不動産競落で一喜一憂する人々の瞬間を見るぞと張り切って会場に入ると、そこには3人掛けの長いすが12脚あり、すでに満席状態。男性ばかりかと思いきや、以外にも約40人の内1/3は女性でした。
競売情報の専門誌を持ち、高級そうなブリーフケースとスーツを身にまとった、いかにもプロですという方や裏事情に詳しそうな風貌の方も中にはいらっしゃいましたが、場内は開札が始まっていないためか雑談も交わされる和やかな雰囲気です。
開札の予定時間が過ぎているにもかかわらず、大きな声を出したり、乱暴な態度で不満を漏らしたりする人もいませんし、館内禁煙ということで煙草を吸う人の姿も見受けられません。
●いよいよ開札スタート
場内のホワイトボードで、取り下げになっている事件を確認して、しばらく経った後、執行官から開札前の注意事項等の説明が始まりました。
その2〜3分後、いよいよ開札スタートです。
執行官は淡々とマイクに向かって業務を遂行します。「事件番号○○、申込み権者○名、・・・」その後、入札金額上位6名の氏名と金額が次々と読み上げられていきます。
最高価買受人名と価額だけは3回読み上げられますが、全て口頭のため、聞き逃さないように皆、開札前とはうって変わって真剣な面持ちです。
今回開札されたのは約40件で、うち戸建てとマンションで8割を占め、残りが土地のみの物件という構成です。比較的、土地のみの入札者は少なく、マンションの入札者が多い傾向にありました。
一番人気の高いものでは18名の入札で、売却基準価格の2倍近い金額がついているものもありましたが、特別に感嘆や落胆の声を叫ぶ人もおらず、外見からは白熱した雰囲気は感じられません。
中には市場価格よりもずいぶん安い価格で落札されるものもありますが終始、淡々と開札が続きます。
入退出は自由になっており、自分の聞きたい開札結果の読み上げが終わると帰られる方もちらほら。
全ての開札が終了した1時間後には、およそ半分の人数になっていました。
予想以上にオープンな競売。
面倒な手続きや難しい専門用語、一般的な仲介との違い等、基礎的な知識も必要ですが、物件によっては、価格面での大きな魅力があり、不動産入手の手段として十分に検討の価値があります。
価格的に魅力があるからこそ、多くの業者が競売物件を落札し、改装等の手を加え、一般市場で販売し利益を得ているという現状があります。
今後も情報発信してまいりますので、ご興味のある方、落札を検討されている方は、ぜひご相談下さい。
4〜5百年前、堺へ渡来した南蛮船の壁面レリーフです。
桜も満開になりました。
場所:堺市立市小学校
東南アジアの工業団地について、現地調査を含めた市場調査・研究活動を行っています。
すでに、平成19年3月に、それまで数年間現地へ通い続けて調査したリポート『日本企業のミャンマーへの進出と頓挫 −「ミンガラドン工業団地」を例に−』(社)大阪不動産鑑定士協会国際小委員会(当時)で発表しております。
50ページ余りのリポートです。
ミャンマーがおかれている現代の経済と政治の動向を工業団地を通じてリポートしました。
これからも、この経験と実績を生かしてベトナム等の調査も、予定しています。
関心のある方は河井鑑定調査までお問い合せ下さい。
堺市民にとって、東南アジアへの関心は、“黄金の日々”の中世以来500年の伝統です。
放送されたのは3月25日、関西テレビ夕方5時『スーパーニュースアンカー』という番組内の特集コーナーです。
シャープの新しい液晶パネル工場建設が始まった堺市。
周辺の経済状況にも変化が起こりつつある中、土地価格の影響について、建設地である堺浜周辺にも詳しい不動産鑑定士として河井がコメントしました。
『スーパーニュースアンカー』取材風景
(写真左)河井要祐
(右)レポーターの田辺佳史さん